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2014/12/10【政府の肥大化を招く軽減税率】

 消費増税の推進には財務省の意向が強く働いているとされます。
消費増税により景気が減退し、税収全体では減収となってしまえば元も子もないにもかかわらず、あたかも消費増税をしなければ財政再建ができないかのような言い方がされています。
財政再建のための安定財源の確保と称し、財務省の権益拡大を図っていると見ることができます。

 今回の選挙戦では「軽減税率」という言葉を目にしますが、この軽減税率も財務省の権益拡大のためのツールと言えます。
現在の消費税率は基本的に一律ですが、軽減税率は品目によって税率を下げることを言います。
与党は食料品などに軽減税率の適用を検討していますし、新聞協会は新聞への適用を求めています。
当然、程度の差はあれども軽減税率が適用された品目の価格競争力は高まります。
従って、各業界などはこぞって適用を求めることになります。

 しかし、市場に溢れる財の品目を正確に線引きすることは困難です。
それを線引きするのが政府であり官僚であるということになります。
つまり、軽減税率の導入により財務省の権益が一層拡大することになるのです。
これは、とにもかくにも大きな政府に繋がる動きです。

また、異なる税率の導入で、販売現場での事務コストが増大することは明白ですし、政府側にも徴税コストが増大することになります。

 このように、軽減税率の導入は消費者の味方のような言い方をされますが、実際は、自由な競争を阻害し、高付加価値商品などの贅沢品の消費を敬遠させ、経済の健全な発展を妨げるものです。

 目指すべきは、幸福実現党が主張しているように自由からの発展です。
軽減税率の必要性を認めるのならば、潔く一律に減税すべきではないでしょうか。
政府が価格を決めるような動きは必ず破綻することになるので、やはり市場経済に委ねることが健全な政策のはずです。