10月
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2014/10/17【大阪開業が31年後とは遅すぎる】

リニア中央新幹線の工事実施計画が正式に認可されました(※1)。

JR東海の柘植社長が、「わが国の交通政策史上に残る大きな一里塚だ」と述べているように、総工事費が9兆円を超える巨大プロジェクトがいよいよ始動したと言えます。

 
ただ、当面の開業は13年後の東京-名古屋間とされ、大阪までの開業にいたっては31年後と目されています。

これは、特に関西に住む私たちにとって、「遅すぎる」というのが正直な感想ではないでしょうか。

 

 

なぜならば、経済的な観点からも、6年後の東京オリンピック開催時に間に合わすことができれば理想ですし、東京-名古屋間の開業で既存の新幹線と比べてどれだけの経済効果があるか疑問です。
 

また、高速鉄道技術については、確かに日本の新幹線の技術が安全性や定時性などで他国の技術に比して秀でていはいますが、最近では中国などが特に経済性で競争力をつけてきています。

実際、中国は、ロシアが進める大規模な高速鉄道網の整備に参画することを表明しています(※2)。

こうしたことから日本は、高速鉄道技術で優位性を確保するためにも、他国に先駆けてリニア新幹線の技術を高めていく必要があります。

 
リニア中央新幹線の東京-大阪間の開業を実現するには様々な課題があることは理解できます。

しかし、基本的に小さな政府を志向する私ですが、民間では容易ではない大規模なインフラ整備といった世紀の大事業であるからこそ、国家プロジェクトとして計画を前倒しで進めるべきと考えます。

 
※1:10月17日付産経新聞http://www.sankei.com/politics/news/141017/plt1410170049-n1.html
※2:10月15日付日本経済新聞http://www.nikkei.com/article/DGXDASGM14H31_U4A011C1FF2000/