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2014/03/23【戦闘機用エンジン開発の必要性】

日本が戦闘機を開発するにあたってネックの一つと言われているのが、戦闘機用のエンジン開発です。

日本の航空機開発能力は世界屈指であり、T-4練習機やP-1哨戒機などでは、機体からエンジンまでそのほとんどを国内で開発した実績があります。

しかし、戦闘機に求められるエンジンは、練習機や哨戒機とは異なり、小型で大出力、かつ信頼性の高さが求められるため、国内での実用化には至っていません。

戦闘機用エンジンには高い技術力が必要であり生産できる企業は世界的にも限られているため、戦闘機を開発してもエンジンだけは外国製を搭載するという国も少なくありません。

中国も、次期ステルス戦闘機などのエンジンとして、ロシア製をベースとしたものを開発していますが、出力は大きいものの、信頼性は旧西側諸国のものよりは劣り、オーバーホールまでの間隔が短く稼働率が低いと言われています。

戦闘機用のエンジン開発は、戦闘機の日本国内開発の成否を握る技術と言えます。

戦闘機用エンジンの開発に成功すれば、武器輸出三原則の見直しと相まって、戦闘機の輸出のみならず、エンジン単体での国際競争力を獲得できます。

日本には、高速増殖炉など、安全保障の強化に資するだけでなく、経済面でも貢献する高度な技術開発案件が多数考えられるので、民間から基金を募るなどして政府が主体となって、開発を後押ししていくべきではないでしょうか。