日本人選手の活躍にたくさんの感動と勇気をもらったソチオリンピックが閉幕しました。
懸念されていたテロによる混乱もなく、成功裏に終了したと言えそうです。
しかし、開会式では、ロシアの人権問題に抗議の姿勢を示すなどして、米国をはじめ旧西側諸国の多くの首脳が欠席しました。
チベットやウイグルなどで過酷な人権弾圧を続けていたにもかかわらず、米大統領など多くの首脳が開会式に出席した北京オリンピックとは対照的でした。
ところで、先に、北朝鮮の人権に関する国連調査委員会が、北朝鮮の人権弾圧に関する最終報告書を発表しました(※)。
報告書では、国民の処刑や強制収容所での拷問、外国人の拉致など過酷な人権侵害の実態を明らかにしており、北朝鮮の「人道に対する罪」を認定しています。
国連が、特定の国を対象に人権弾圧の実態を調査し報告したことは画期的ですが、北朝鮮について調査を実施したのであれば、同じくチベットやウイグルなどで過酷な人権弾圧を続けている中国の実態も調査すべきではないでしょうか。
このように、国連をはじめ国際社会の中国に対するダブルスタンダードとも言える対応に、大きな疑問を感じます。
中国が常任理事国を務める国連は、中国の問題に関して適切に対応することは事実上できませんが、国際社会は結束して中国の自由化を促していく必要があります。
※:2月27日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080115-899562/news/20140217-OYT1T01337.htm