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2014/02/08【ドルベースで大幅減の日本の防衛費】

ミリタリー・バランス2014によると、世界の軍事費の支出は、米国が退潮する一方で中国の台頭が顕著になっています。

2月6日付の日本経済新聞朝刊によると、米国は前年比7%減の6,004億ドル、中国は同9.5%増の1,122億ドルとなっています。

米国の軍事費は未だ圧倒的な規模ですが、中国の軍事費は実は公表されている以外にも存在し、その額は公表額の2倍以上とも言われています。

一方、日本はというと、14.1%減の510億ドルです。

10年以上も横ばいか減少の続いた日本の防衛予算ですが、安倍政権で4%程度の増加が見込まれているものの、円安の進行によりドルベースでは減少となりました。

中国は日本の右傾化を世界が懸念しているとしていますが、今回の数字からは、中国の急速な軍拡が改めて示されてより、世界からは中国の不透明な軍拡こそが懸念されています。

一部では、東アジアの軍拡競争を懸念する声が聞かれますが、中国は競争以前に、圧倒的な勢いで軍拡を進めており、周辺諸国に脅威を与えているのです。

日本は、米国の後退が既定路線と見られるため、前回触れたフィリピンなどの東南アジア諸国とともに、ロシアとも中国包囲網形成で連携を図る必要があります。

ソチオリンピック開催に合わせて再度訪露した安倍首相とプーチン大統領の会談は、そうした意味でもたいへん重要です。