小野寺防衛相に続いて安倍首相が、米太平洋軍のロックリア司令官と面会し、日米同盟を強化することで一致しました(※)。
現実問題として日本は、核兵器を有する中国に対し、日米同盟がなければ有効な抑止力を持ち得ません。
日米同盟を睨んで、中国は米軍の中で特に海軍艦艇を東シナ海周辺に近づけない戦略を取っています。
中国は、世界では類を見ない対艦弾道ミサイルを開発しているとされていますし、これとは別に今年に入って、音速を遥かに超える超高速ミサイルを開発しており、米軍関係者がその技術力は米国を上回っている可能性もあるとしています。
これらのミサイルは超高速であるが故に、艦艇などの移動目標に対して有効な誘導技術を確立し得るのか懐疑的な見方もありますが、もしも実用化されれば、日米両軍にとって現有装備では防御手段が限られるため大きな脅威となり、東シナ海の勢力図が変化する可能性さえあります。
孫子の兵法からすれば、こうした兵器の存在を対外的に示すということは、実際には張り子の虎に過ぎず過剰に反応する必要は無いのかもしれませんが、日本としては警戒を怠るわけにはいきません。
通常兵器同士の能力比較では、日米の側が中国を上回っているとされていますが、中国側の進歩も著しいものがあります。
中国がどうやってこうした技術力を入手しているのか注視する必要もありそうです。
※:2月3日付産経新聞:http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140203/plc14020322120022-n1.htm