都知事選が公示され、選挙戦がスタートしました。
街頭演説などでの聴衆の数からすると実際の世間の反応は冷めているようですが、マスコミは細川護煕氏を都知事選の有力な候補と見ています。
細川氏は、原発問題を都知事選の最大の争点としたい意向であり、その意向に賛同する形で小泉純一郎元首相が細川氏を応援しています。
小泉氏は、原発について、発電で生じる核のゴミを処理する手段がないことが、脱原発を目指す最大の理由としています。
しかし、小泉氏は、原発の代替え手段について「(誰か)知恵のある人がいい案を出してくれる」として、具体的な提案がないまま脱原発を主張しています。
元首相であり、ご子息が政府の一員である、「名だたる政治家」として、「知恵のある人がいい案を出してくれる」という考えが許されるのであれば、核のゴミの処理方法も「知恵のある人がいい案を出してくれる」という、丸投げ、言い逃げの成り立ってしまいます。
そもそも、核のゴミの処理方法は、ガラスで固化した後に安定的な地盤の地下に埋めるという方法が技術的に確立されており、後はどこに処分場を建設するかといった主に「政治的な判断が残されているのみ」というのが現実です。
しかも、高速増殖炉が完成すれば、現在の使用済み核燃料が、核のゴミどころかエネルギー源として再利用することが可能なのです。
小泉氏の言を借りるならば、高速増殖炉の確立こそ、「知恵のある人がいい案を出してくれる」ということそのものではないでしょうか。
細川氏は、最近では言を翻してオリンピックの活用を謳っていますが、原発事故に対する感情的な恐怖心からか、氏のメンタリティとして、「脱原発が出来なければオリンピックを返上する」という考えがあります。
こうしたリーダーのもとでは、東京が活力ある都市として発展し都民が豊かになるということは無いでしょう。