普天間基地の移設先として辺野古地区の沖合の埋め立て申請を、沖縄県知事が昨年末にようやく承認しました。
一方で、那覇空港の拡張に伴う埋め立て申請は、辺野古の申請に比べてあっさりと承認されました(※)。
どちらの埋め立て工事もほぼ同じ規模の約160ヘクタールの海を埋め立てる計画であり、辺野古の埋め立てでは、反対派が環境保護を理由に申請を承認すべきではないとしていましたが、那覇空港の埋め立てでは強い反対がありませんでした。
何とも、釈然としないものを感じますが、いずれにせよ那覇空港の拡張は、国防強化に繋がるものです。
那覇空港は、軍民共用の空港であり、尖閣諸島周辺でのスクランブルも航空自衛隊那覇基地の戦闘機があたっていますが、航空機の混雑が常態化し、民間定期航空路の離発着の遅延も少なくありません。
更に、先月に閣議決定された中期防衛力整備計画では、那覇基地の戦闘機部隊を現在の1個飛行隊から、2個飛行隊に倍増させる計画です。
これは、海洋進出を強化する中国軍に対応するもので、近年、中国軍機に対するスクランブル数が増加しており、那覇基地の現有勢力では余裕がない状態であるため必須とも言える措置です。
中国軍の脅威は現実のものとなっています。
戦争は起こすべきではないと考えますが、反戦を叫ぶだけでは、逆に侵略を呼び込んでしまいます。
今必要なのは、相手に悪を犯させないだけの抑止力を高めておくことです。
従って、普天間基地の移設と並んで、那覇空港の拡張も遅滞なく実施すべきと考えます。
※:1月9日付朝日新聞http://www.asahi.com/articles/ASG194DQXG19TPOB004.html