中国の無人月探査機が12月14日に月面への軟着陸に成功し、翌15日には無人探査車を月面上に降ろすことに成功しました(※)。
この成功により中国は、宇宙開発に関し一定の技術力を有していることを内外に示しました。
しかし、中国の宇宙開発は、人類の科学の進歩に資するというよりは、資源の獲得や国威発揚といった側面が強く、その上、軍事利用と表裏一体となっていることが懸念されています。
更に、国際社会が懸念するのは、月の開発に関し国際ルールが確立していない中で、中国が軟着陸に成功して探査したエリアを中国が自国のものだと主張し出すことです。
中国は、以前は日本の領土だと認めていた尖閣諸島を、周辺で石油資源の埋蔵が確認されたことを契機に自国の領土だと主張し始め、最近では革新的利益と称し武力行使も辞さないという姿勢を見せています。
将来的には、中国が月を核心的利益であると主張し出しかねません。
月面の開発について、中国主導のルール作りを阻止する必要がありますし、日本も有望な投資先として宇宙開発を官民挙げてもっと積極的に進めるべきではないでしょうか。
※:12月15日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/world/news/131215/chn13121511220001-n1.htm