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2013/12/12【国家防衛の視点の欠如】

みんなの党が分裂し、離党した江田前幹事長らが新党の結成を模索しており、今後、編の動きが活発化しそうです。

既に野党の連携強化を目的に、今回みんなの党を離党した議員や、民主党や日本維新の会の議員らが、社会保障をテーマに勉強会を発足させています(※1)。

しかし、こうした野党の中からは、厳しさを増す日本の安全保障についての議論はなかなか聞こえてきません。

世界を見渡して、いわゆる「普通の国」であれば、安全保障政策は基本中の基本になるはずですが、日本においてはとかく後回しにされているように思います。

先の特定秘密保護法に関する国会での議論も、野党側には国家防衛の視点が欠けているように思われてなりません。

現実には、中国が軍事的な海洋進出を強めており、東シナ海や南シナ海において、海上封鎖能力のみならず、敵地上陸能力を著しく高めています。

中国は、先の防空識別圏の設定などから分かる通り、本気で尖閣諸島を取りに来ており、その先には、八重山諸島や沖縄を勢力圏に収める戦略を持っています。

政府は、中期防衛力整備計画で南西諸島の防衛を強化する方針を打ち出しました(※2)が、日本の主権が侵される危機に際し、中国や北朝鮮に対する抑止力をどのように高めるのか、野党側からも真剣な議論が聞きたいものです。

※1:12月11日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20131211/k10013745131000.html

※2:同産経新聞http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131211/plc13121111090009-n1.htm