中国が沖縄県の尖閣諸島を含む東シナ海上空に防空識別圏を設定し、外国機に対し自国の規則を不当に強制している件で、米軍機が事前通告なしに中国の防空識別圏内を飛行しました(※1)。
自衛隊機も従来通りの警戒監視活動を実施しているとのことです(※2)。
中国軍機との不測の事態を避けるため、中国の防空識別圏内の飛行は控えるべきとの声もありますが、中国が設定した防空識別圏は断固認めるべきではなく、日米は従来通りの飛行を実施すべきです。
なぜならば、中国の防空識別圏内の飛行は控えるということは、尖閣諸島の領有権が中国にあることを認めることに繋がるばかりではなく、実質的に尖閣諸島上空の制空権を明け渡すことになるからです。
中国が設定した防空識別圏を有名無実化するために、日本は尖閣諸島上空の警戒監視飛行は従来通り行うべきですが、今後、領空侵犯措置を名目に、中国公船の領海侵犯と同様に尖閣諸島上空で中国軍機が領空侵犯を常態化する恐れがあります。
既成事実を積み重ねるやり方は中国の常套手段です。
政府と自衛隊は、いかなる事態にも冷静かつ毅然と対応すべきですし、自衛隊にも南西諸島周辺での活動に必要な機材を充実させておくべきと考えます。
※1:11月27日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20131127-OYT1T00228.htm?from=popin
※2:11月28日付同http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20131128-OYT1T00859.htm?from=ylist