フィリピンでは台風30号により甚大な被害を受け、多くの犠牲者が出ています。
しかし、被害の規模と範囲があまりにも大きく、1000万人以上とも言われる被災者への救援が十分に行われていません。
日本は東日本大震災の際に、国際社会から多くの支援を受けました。
よって、今こそ日本はフィリピンへ手厚い支援を行うべき時です。
そこで、政府は、フィリピン政府の要請を受け、ヘリコプター搭載護衛艦など自衛艦3隻を18日から派遣するなど、1000人規模の自衛官を派遣することを決めました。
日本には、民間では対処できない状況下でも活動できる装備も人員もありますから、是非積極的に自衛隊を運用して頂きたいと思います。
こうした中で中国は、フィリピンに対し20万ドルの資金援助と160万ドル相当の物資の援助を表明していますが、人員の派遣はしていません。
人員の派遣以外にも、2000万ドルの人道援助を表明した米国や、1000万ドルの無償援助を表明した日などと比べると、中国の援助はその経済規模の割に大きく見劣りします。
南シナ海でフィリピンと領土問題を抱えている中国は、援助に積極的ではありません。
その一方で中国国内からは、「中国も軍艦を派遣すべき」との声が上がっています(※)。これは、人道上の観点からというより、フィリピンや日米に対し、軍事的なプレゼンスを示す目的があると考えられます。
災害を理由にしたこうした中国の動きには注意が必要です。
混乱に乗じて中国が覇権の拡大を図るのであれば、日本は中国の進出を脅威と認識している東南アジア諸国と結束して対処するリーダーシップを発揮すべきではないでしょうか。
※:11月15日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/world/news/131115/chn13111514370006-n1.htm