小野寺防衛相は記者会見で、12月上旬からソマリア沖での海賊対処で多国籍部隊に海上自衛隊の護衛艦が初参加すると発表しました(※)。
海上自衛隊は、2009年からソマリア沖での海賊対処に護衛艦を派遣しており、自衛隊が警護する船団は活動開始以来、被害にあっていないという実績を上げています。
海上自衛隊は既に米軍などの外国の部隊と連携して活動していましたが、多国籍部隊として参加はしていませんでした。
自衛隊の多国籍部隊への参加は、海賊対処能力の効率化や強化などに繋がり国際的にも歓迎されるものです。
しかし、自衛隊の多国籍部隊参加で必ず問題になるのが、集団的自衛権についてです。
今回は、相手が海賊であるため、多国籍部隊の他国の艦艇が一方的に攻撃を受け自衛艦が援護するような事態は低いと思われますが、そうした事態に遭遇した際の法解釈をハッキリさせておくべきです。
安倍首相は、集団的自衛権を行使できるように憲法解釈を変更することに積極ですが、連立を組む公明党への配慮もあり閣議決定などの具体的な動きはありません。
国際社会の日本に対する期待は大きいのですから、国際的にも広く認められている集団的自衛権の行使を日本としても早急に認めるべきではないでしょうか。
※:11月12日産経新聞http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131112/plc13111211380013-n1.htm