中国の日刊紙が、政府系企業の不正経理疑惑を報道して公安当局に拘束された記者の釈放を求めていた問題で、一転して同記者が第三者から依頼を受け、記事を捏造して報酬を受け取っていたとして謝罪文を掲載しました(※)。
しかし、具体的な事実関係がハッキリしていないため、問題の早期収拾を図りたい当局の圧力があったとする見方が内外で広がっています。
中国では、報道の自由が無く、当局への批判は基本的に許されません。
国内の記者に対する言論統制も一段と厳しくなっています。
こうした状況が続けば、中国の人々の言論の自由への欲求が、逆に強くなっていくはずです。
中国政府は経済発展に力を注いでいますが、自由な経済活動には、自由な情報入手が前提です。
報道の自由を弾圧し、インターネットを規制しても、必ずほころびが出ます。
大きな混乱が起きる前に、中国は自由や民主主義の価値観を受け入れるべきではないでしょうか。
※:10月28日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20131028-OYT1T00209.htm