10月7日から、アジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議がインドネシアで開催されますが、米国のオバマ大統領は混乱している米議会への対応などから急きょ欠席することになりました。
また、オバマ大統領は同じくTPP交渉の閣僚会合も欠席しました。
アジア重視を掲げるオバマ大統領ですが、ASEAN諸国との首脳外交を活発化させている中国に、水をあけられた感があります。
米国が後退しつつあり、中国が経済的にも軍事的にも台頭する状況では、ASEAN諸国も中国と関係を強化せざるを得ません。
しかし、南沙諸島など中国と領土問題を抱えている国にとっては、「外交や国防は経済的利益のみで考えてはいけない」ということは分かっているはずです。
こうした中でこそ、日本に期待する国は多いはずです。
安倍首相は、9月の国連総会などでの演説で、日本が世界経済の牽引役になることを宣言し、防衛問題についても中国を牽制しつつ、日本が世界の安全により責任を持つ方向へと向かっていることを印象づけました。
今回のAPECは、日本が世界のリーダーとしての存在感を示すチャンスです。
日本は、安倍首相の米国での講演通り、アジア地域の平和や発展、自由民主主義を守るために積極的な役割を果たしていくべきです。
そのために日本は、消費増税などで日本経済を沈滞させている場合ではありませんし、中国の脅しに屈しないだけの国防力強化をすべきではないでしょうか。