現在、日本国内で唯一稼動している関西電力の大飯原発4号機が、9月15日、定期検査のために停止作業に入りました(※1)。
これで、日本国内の原発全てがまた停止することになりました。
この夏は、西日本や東海を中心に猛暑となりましたが、この間、稼働していた原発は大飯原発の3号機と4号機の2基のみでした。
そのため、夏が過ぎ去ろうとしている現在、「原発が無くても電力供給は大丈夫だった」というイメージがあるかもしれませんが、実際は、古い火力発電設備を再稼働させるなど、日本の電力供給は綱渡りと言える状態でした。
今後は、冬の電力供給も心配されますが、電気事業連合会の八木会長は、「仮に原発の再稼働が見込めないと、今冬の需給は厳しい状況になる」との見解を示しています(※2)。
特に北日本では、電力が安定供給できるか否かが生命に関わります。
従って、安全が確認された原発は速やかに稼働させるべきです。
これまで活断層による地震予測が成功したことが無いにもかかわらず、その活断層があるか否かで原発の再稼働を認めないのはナンセンスではないでしょうか。
原発が再稼働できないのであれば、この冬も、火力発電に依存することになります。
化石燃料の調達コスト次第では、更なる電力料金の値上げも考えられます。
その上、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度により、再生可能エネルギーによる発電量が増えるほど、電力料金は高くなっていきます。
来年4月の消費増税の実行と、電力料金の更なる値上げが相まることになれば、国民生活に与える影響は甚大で、日本経済が打撃を受けることは明らかです。
※1:9月15日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20130915-OYT1T00512.htm?from=main1
※2:9月13日付同http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20130913-OYT1T01155.htm?from=popin