中国政府は、日中戦争が終結した68周年目の記念日とする9月3日に談話を発表し、「抗日戦争の勝利は、正義が邪悪に勝ち、光明が暗黒に勝った偉大な勝利だ」と述べるとともに、日本に侵略の歴史を反省するよう求めました(※)。
しかし、そもそも日中戦争で旧日本軍と戦ったのは当時の国民党軍であり、共産党軍ではありません。
主に内陸部でゲリラ戦を展開していた共産党軍は、日本敗戦の混乱に乗じて、国民党軍を駆逐して現在に至ったのです。
また、中国共産党による侵略の歴史も直視すべきです。
第二次世界大戦後、中国は、ウイグル、チベット、内モンゴルを侵略し、自国に組み入れました。
その過程で、多くのウイグル人、チベット人、内モンゴル人が虐殺され、現在もそれらの地域では自由が認められず、弾圧が続いています。
中国政府は、自らの蛮行を棚に上げて、毎回、日本を批判しますが、日本政府は、現在も続く中国の人権弾圧の問題について、なぜかほとんど発言を控えています。
日本は、中国への牽制とともに、弾圧に苦しむウイグル、チベット、内モンゴルの人々のためにも、中国の人権状況について内外に対しもっと懸念を示していくべきではないでしょうか。
日本は、世界に対しての発信力がまだまだ弱いと言えます。
このままでは、中国のプロパガンダにより世界での日本のイメージが悪化しかねません。
※:9月3日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/world/news/130903/chn13090319290004-n1.htm