中国軍と見られる潜水艦が、5月19日、沖縄県の南大東島周辺の接続水域を潜航したまま航行しました(※)。
同様の行為は、5月に入って、2日、12日に続いて3回目です。
2回目の際は、安倍首相が潜水艦の行動を公表したことについて、「国籍は申し上げないが、こうした行為は二度と行わないように認識していただかなければならない」と、暗に中国に釘を刺しました。
しかし、今回、3回目の接続水域での潜航で、中国は日本政府の警告を無視した形となり、日本政府は面目を潰されたと言えます。
日本政府による言葉だけの抗議や警告では、中国には効果がないことは明らかです。
日本の自衛隊が実力行使をするはずがないと見透かされているからです。
従って、現在の日本政府の姿勢のままでは、中国の行動は更にエスカレートしてくることでしょう。
日本政府は、潜水艦が潜航したまま領海侵犯した場合は、「海上警備行動」を取るとしていますが、政府の言う「海上警備行動」とは、潜水艦に浮上と退去を求めることに過ぎず、中国に対してはほとんど警告になっていません。
今後、中国軍に尖閣諸島への領海侵犯や不法上陸を行わせないためにも、日本は厳しい姿勢を見せるべきです。
具体的には、日本も国際的な常識に則り、「潜航したまま領海侵犯した潜水艦には攻撃も辞さない」と警告すべきではないか、検討するべき時ではないでしょうか。
※:5月19日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130519-OYT1T00553.htm?from=main2