日経平均株価が約5年ぶりに1万4千円台を回復しました(※)。
米国の雇用に改善がみられることや、円安による輸出関連企業の業績回復などが要因となっているようです。
今回の株高もアベノミクスの効果と言えそうです。
一方、株価が回復する中で、早速、バブルの再来を危惧する声が聞かれます。
しかし、1万4千円という数字は、いわゆるバブル期の最高値である3万8千円台の半分にも満たない値です。
そもそも、世界的に見れば日本企業は超優良企業が多く、このデフレ期に日本企業株は不当に低い価格で取引されてきたと言えます。
株価は種々のファンダメンタルズのみならず、人々のマインドに相当程度影響されます。
過去、日本でバブル経済が崩壊した理由として、好調な日本経済が米国経済を追い抜きそうになったとき、目標を無くすことに潜在的な恐怖を感じたからと言える部分もあるのではないでしょうか。
今回、アベノミクスの効果で、日本経済に明るい兆しが見えてきましたが、バブル恐怖症から、景気回復に水を差してはならなと思います。
むしろ、バブル潰しのメンタリティこそ恐れるべきです。
株価が上がれば、企業価値が上がり、新規事業や先行投資の資金が増えるため、企業活動が活発になります。
企業業績が上向き、日本全体の景気が上向けば、給与も増えて、消費が活発になり、更に企業が潤うという善の循環が起きます。
時間軸で考えれば、株価の上昇は、投資家が潤うだけではないということです。
※:5月7日日本経済新聞http://www.nikkei.com/markets/kabu/summary.aspx?g=DGXNASS0ISS16_07052013000000