TPP交渉参加に向けた日米事前協議が、4月12日にも合意する見込みです(※)。
TPP参加への反対派は、農業分野と並んで医療分野での弊害をあげています。
特に、TPPへの参加で混合診療が認められると、受けられる医療サービスに格差が生じ国民皆保険が崩壊するとしています。
果たして本当にそうなるのでしょうか。
混合診療とは、公的保険の適用範囲内の診療と公的保険の適用範囲外の診療を同時に受けることを言います。
適用範囲外の診療とは、例えば確立して間もない最先端の治療法などです。
現在は、適用範囲外の診療を受けると、同時に行った適用範囲内の保険も公的保険が適用されなくなり、全額自己負担となります。
混合診療が認められると格差が生じると言いますが、このように実は全額自己負担が可能な人は、公的保険の適用が認められていない最先端の治療などを既に受けている訳です。
従って、混合診療が認められれば、公的保険の適用分は適用分として自己負担分を負担し、適用範囲外の診療のみを全額負担すればよくなります。
つまり、患者にとっても治療法の選択肢が増えるとともに、医者にとっても選択肢を提示しやすくなるわけです。
ですから、混合診療が認められると、公的保険の適用範囲外の治療を対象とした民間保険のニーズが高まることが予想されるのです。
TPP交渉では、この民間保険分野がクローズアップされている訳です。
いずれにせよ、医療サービスが拡充すれば、患者やその家族にとって望ましい結果につながるのです。
私たち幸福実現党は、医師や病院による自由な価格設定を認め、低料金の病院や高付加価値の病院など、多様な医療サービスの実現を目指しています。
※:4月11日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130411-OYT1T00874.htm