アベノミクスの効果か、今年の春闘では、ボーナスを増額する企業ばかりではなく、ベースアップを確保する企業も表れています(※)。
アベノミクスを批判する声の中に、最近の円高による株価上昇は庶民の懐に影響は無く、むしろ物価上昇ばかり先行して収入が増えないので生活はますます苦しくなるとの危惧があります。
確かに、アベノミクスの効果が表れて経済が上向き、国民の生活にそのリターンが表れるまでは時間がかかります。
よって、今年の春闘で、賃金が上昇するということは、早速、その効果が表れたと言えます。
ただし、賃金の上昇と言っても、ボーナスの増額で労組の要求に応える企業が多いため、経営者の多くは景気の先行きに確信を持てていないようです。
その意味では、ベースアップに踏み切った経営者は、労働者に希望を与えるとともに、自ら進んで景気回復に貢献するという気概を感じます。
賃金が上昇し、その内の幾らかでも消費に回れば、確実に景気を刺激します。
今ほど、経営者の手腕が試されている時は無いのではないでしょうか。
※:3月13日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130313/biz13031319570035-n1.htm