3月11日に行われた政府主催の東日本大震災2周年追悼式に、中国と韓国は出席しませんでした。
中国が出席しなかった理由は、追悼式の「指名献花」の対象に、台湾を加えたことに抗議してのことと見られています(※)。
そもそも指名献花は、国や団体の名前を読み上げるもので、対象として国に限ったものではありません。
日本は、震災に当たって台湾から多くの支援を受けており、海外からの義援金としては突出して台湾から多くを頂きました。
その意味で、台湾を指名献花の対象に加えた今回の政府の対応は、日本人として台湾に感謝の意味を示す上で当然といえます。
民主党が政権についていた昨年の追悼式では、中国に配慮して、台湾を指名献花の対象から外して冷遇しました。
一度、その場しのぎで中国に配慮してしまうと、震災犠牲者に対する純粋な追悼の式典であっても、今回のように政治利用されてしまいます。
先の民主党政権の浅はかな判断が今回の中国の行動を招いているとも言えます。
こうしたことは、閣僚の靖国神社参拝にも表れています。
国のために散った御霊に、国の指導者として哀悼の意を捧げることは、どこの国でも当たり前のことです。
中国に配慮して閣僚の靖国神社参拝をしなかったことで、中国はこの問題を外交カードとして利用するようになりました。
中国は、こちらが一歩引けば、逆に一歩踏み込んできます。
日本は、中国に阿るような外交姿勢を取るのではなく、筋を通した外交を展開すべきです。
民主主義体制下にあり親日的な台湾は、現在、中国に飲み込まれる危機の中にあります。
日本は、台湾との絆をより強くする必要があるのではないでしょうか。
※:3月12日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866918/news/20130312-OYT1T00244.htm?from=popin