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2013/01/17【阪神大震災から18年で、原発の再稼動を考える】

1月17日で、阪神大震災から18年目を迎えました。

あの阪神大震災を忘れることなく、世の中を照らす光となるよう日々精進していきたいと思いを新たにしています。

未曾有の被害をもたらした阪神大震災は、六甲淡路島断層帯にある断層が引き起こしたとされますが、地震学的にはほとんどノーマークの地域で大きな地震が起きました。

昨今の原発再稼動議論で活断層が話題になっていますが、2005年の福岡沖地震や2007年の新潟県中越沖地震などでは、既知の活断層とは関係のない場所で地震が起きており、地震後に新たな断層が見つかることも多いようです。

地震学者のご苦労には敬意を表したいと思いますが、結果的には活断層から地震の可能性を論じる地震学はあまり役に立っていないと言わざるを得ません。

実際、日本地震学会も、「活断層で起こる大地震については,南海地震や東南海地震のような精度で予測することはできません」としています(※1)。


にもかかわらず、こうした不確実な活断層に基づいて原発再稼働の可否を判断することは、真に科学的な態度とは言えないのではないでしょうか。

原子力規制委員会は、安倍政権が掲げる「3年間で原発全50基の再稼働の可否を判断する」方針について、「申請が出てから、早くても原発1基に半年から1年はかかる。3年で50基をやるのは常識的に考えて難しい」と発言し、再稼働の先延ばしを示唆しています(※2)。

地震予知のできない地震学者に頼り、判断を先延ばしにばかりしている原子力規制委員会は、もはや機能していと言わざるを得ません。

新潟県中越沖地震での柏崎刈羽原発など、過去に活断層の近くにあった原発も、無事、制御棒が挿入され安全に停止しています。

地震でも安全に停止した日本の原発技術にこそ注目し、大きな揺れに見舞われても安全な原発の開発を目指すべきではないでしょうか。

原発を再稼働させないことによる実害を無視して、地震の可能性ばかり論じるべきではないと考えます。

※1:日本地震学会「地震に関するFAQ」 http://www.zisin.jp/modules/pico/index.php?content_id=2192

※2:1月9日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130109/dst13010921080017-n1.htm