中国は、日本の尖閣諸島の領有を主張し、日本に対し強硬な姿勢で臨んでいます。
一方で、中国は南シナ海においても、ベトナムやフィリピンなど周辺諸国と摩擦を抱えています。
中沙諸島や南沙諸島では、中国は、軍事力を背景に、強硬に実効支配を強めています。
中国と摩擦を抱える周辺国が、こうした問題の処理を国連に求めても無駄でしょう。
なぜならば、中国が国連安保理で拒否権を持つ常任理事国だからです。
実際、政府の弾圧により多数の国民が犠牲になっているシリアへの制裁決議も、中露の反対で採択できず、シリア問題に関して国連は有効な手立てを講じることができていません。
中国は、シリア政府による人権弾圧への国際社会からの非難が、自国の人権弾圧に波及することを警戒しているといわれています。
また、中国は、北朝鮮の核実験に対する非難決議にも及び腰ですし、採択された制裁においても、北朝鮮に対し大型特殊車両の輸出を行うなどして決議違反を犯しています。
更に、中国は、ミャンマーの軍事政権やジンバブエのムガベ長期独裁政権を非難する決議などにも拒否権を発動しています。
このように、中国は、国連を機能不全に陥れると同時に、中国の存在自体が世界の平和を脅かしていることが分かります。
従って、中国は、国際平和と安全の維持に責任を持っているとはいえないので、常任理事国としては不適格であることが明白です。
こうした状況に鑑み、私たち幸福実現党は9月29日に「『国連安保理常任理事国から中国を追放する提起』等を日本政府に求める声明」(※)を発表しました。
中国は、国連憲章にあるように「国際連合加盟国は、国際の平和及び安全の維持に関する主要な責任を安全保障理事会に負わせる」という責任を果たせないのであれば、常任理事国である資格はありません。
※:http://www.hr-party.jp/new/2012/29322.html