中国政府は、一連の反日デモに関し、「中国人民の怒り」を強調し自然発生的なものとしていますが、中国当局が裏で関わっている事実が次々に明るみに出ています。
例えば、9月18日に江西省で行われたデモには、現地の警察学校の生徒が、学校の命令を受けて参加した疑いが強まっています(※)。
他にも、19日に行われたデモでは、「暴徒化するデモ参加者を警察が傍観していた」とか、「デモ参加者に警察が水を配っていた」などの指摘があります。
今回のデモは、日系の店舗や工場を破壊し略奪するなど、“デモ”ではなく“テロ”と言っていいレベルの蛮行です。
そのデモを、中国共産党政府は“容認”したのではなく“主導”した疑いが強まっているのです。
一方で、中東のイスラム圏を中心に、米国で作成されたイスラム教徒を侮辱する内容の映像を発端に、かつてないほど反米の機運が高まっており、各地で抗議デモが起きています。
実は、こちらのデモも中国共産党が暗躍しているという指摘があります。
確かに、中国にしてみれば、反米で中東が不安定化すれば、アジアでの米国の力を削ぐことができますし、「アラブの春」後の政権を不安定化させれば、中国共産党へ民主化の波が及ぶことを防ぐことができます。
それに、中東での米国の地位が低下すれば、中国の影響力を拡大できます。
中国のこうしたしたたかな戦略は、次期指導者から発せられているとされます。
私たちも、こうした戦略を見抜いて、世界各国と連携して対処する必要があります。そのためにも、国難を招いた外交オンチの民主党政権には退場してもらう必要があります。
※:9月20日付日本経済新聞http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM20053_Q2A920C1FF1000/