千隻もの中国漁船が尖閣諸島周辺に向かったと報じられ、複数の中国の公船が尖閣諸島の接続水域で蠢動している中で、9月18日、2人の日本人が尖閣諸島の魚釣島に上陸しました。
一人は、鹿児島県の会社経営者であり、「薩摩志士の会」の福澤峰洋会長。
もう一人は、幸福実現党員であり、ロックシンガーのTOKMA(本名:椙森徳馬)氏でした。
TOKMA氏は、党の指示等ではなく、あくまでも個人の意思で今回の行動をとったとのことです。
日本の領土主権が脅かされている中、日本国民としての、やむにやまれぬ思いに駆られての行動だったのでしょう。
民主党政権は、中国の度重なる主権侵害に対し、目先の混乱を避けることを優先した対応に終始し、中国の増長を誘発してきました。
今回も、尖閣諸島を国有化したのであれば、具体的な開発を行うべきですが、民主党政権は、中国の意向の沿うかのように開発を行わない方針です。
今回の2人の上陸が、さらに日中関係を悪化させるという見方もありますが、既に、韓国の李大統領の竹島への不法上陸など機に、次期主席と目される習近平氏が主導し、対日強硬姿勢に一変したとされています(※1)。
2人の上陸が無くても、中国は戦略的に日本への姿勢を強めてくることは明らかです。
政府は、2人の上陸で警察に被害届を提出することを決めました(※2)が、先に日本の領土に不法上陸した中国人は無罪放免となり、同じように日本の領土に上陸した日本人を犯罪に問う政府の対応に違和感を覚えます。
中国も、今回の2人の上陸を強く非難していますが、この意を汲むかのような政府の姿勢は、まさに弱腰外交ではないでしょうか。
※1:9月19日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/world/news/120919/chn12091911090003-n1.htm
※2:同http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120919/crm12091911490009-n1.htm