去る9月14日に、政府のエネルギー環境会議が「革新的エネルギー・環境戦略」を決定し、2030年代に「原発ゼロ」にするとしました。
しかし、19日になって政府は、「革新的エネルギー・環境戦略」を閣議決定するにあたって、「原発ゼロ」の文言を盛り込みませんでした。
民主党政権は、選挙を控え、原発ゼロを表明することで政権浮揚を図ろうとしたふしもありますが、経済界に加え、米国やIAEA国際原子力機関までもが、日本の原発ゼロに懸念を示すに至り、政府は方針を見直さざるを得ない状況になったようです。
私たち幸福実現党も、早い段階から、脱原発への警鐘を鳴らしていたことが、政府の方針転換に影響を与えたものと自負しています。
原発ゼロになれば、電気料金は上がり、エネルギー供給が不安定になり、産業の空洞化などで、間違いなく日本経済は急降下し、国民は苦境に立たされます。
同時に、安全保障の面でも懸念が大きくなります。
実は、中国は、自国が2035年までに原発を230基まで拡大する構想がある(※1)とされる一方で、日本の原発ゼロを望んでいます。
再生可能エネルギーが原発の代替えとして十分な安定エネルギー源にならない現状では、化石燃料に頼らざるを得ません。
そうなれば、増強を続ける中国軍の存在が、化石燃料のほとんどを海上輸送に頼る日本のエネルギー安全保障に重大な影響を与えることになります。
その上、中国などは、潜在的脅威である日本の核兵器開発能力を、ゼロにしたいのです。
技術力の高い日本に原発があれば、日本が核兵器を持たなくとも、核兵器保有国に対する一定の抑止力になるのです。
繰り返しになりますが、原発事故を起こした日本には、世界一安全な原発を作る義務があると考えます。
日本と世界の繁栄を築くため、今、日本が原発を手放してはなりません。
そこで、私たち幸福実現党は、9月25日に開催される「政府に原発推進を求める集会」(※2)に協賛参加し、原発推進の意見を主張してまいります。
※1:岩波ブックレットNO.834「中国原発大国への道」
※2:http://www.hr-party.jp/new/2012/28904.html