日本周辺では、日本の領土への不法上陸が相次いでいます。
韓国の李大統領の竹島への上陸、中国共産党の支援も受けていると見られる香港の活動家らによる尖閣諸島魚釣島への上陸、そして、ロシアのメドベージェフ首相の2度にわたる北方領土への訪問(1度目は大統領時)。
歴代の日本政府が、領土に関して毅然とした対応を怠ってきたために、相手国に舐められた形になっています。
従って、今後は領土を守るためにも、毅然とした対応を取る必要があります。
しかし、これらの国々とそれぞれ同時に事を構えることは、日本にとって得策とは言えません。
この3国の中で、ロシアは、実は親日的な国です。
何度かこのブログでも述べましたが、大きな軍事力で覇権の拡大を続ける中国の脅威に対しては、中国の潜在的な敵対国であるロシアと、関係を強化することが重要です。
軍事的な関係強化は難しいと思いますが、経済的な分野での更なる関係強化が必要と考えます。
8月22日に、ロシアは世界貿易機関に正式加盟しました(※1)。
ロシアは、非加盟国の中では最大の経済規模で、近年は、日本とロシアの貿易が活発化しており、日本からの輸出額が過去10年で16倍、ロシアからの輸入も約5倍になっています。
プーチン政権も極東発展省を設立し、極東シベリア地域への外国資本の進出を優遇しており、伊藤忠商事や丸紅は港湾施設建設を予定していますし、三井物産が石油ガスのプラント建設を行う予定になっています。
しかし、早速、中国が、日本との領土問題でロシアと共闘を呼び掛けている可能性があると報じられています(※2)。
増税に持てる能力のほとんどを投入している野田政権に、戦略的な外交を展開する能力はもはや無いようです。
日本の国益を守るためにも、外交を立て直す必要があります。
※1:8月22日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120822-OYT1T01026.htm
※2:同http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20120821-OYT1T01123.htm