香港の活動家らが、日本の尖閣諸島の魚釣島に不法上陸した件で、中国国内で反日の機運が高まりすぎないように中国政府が腐心しているようです。
中国政府は、今回の不法上陸は、あくまでも香港の活動家が行ったものとのスタンスですが、やはりというべきか、中国当局が活動家らを資金面で援助していた疑いが報じられています(※)。
香港の活動家による尖閣上陸については、昨年も計画されていましたが、その際は当局が阻止したのに対し、今回は黙認した形です。
尖閣諸島の侵略を狙う中国政府が黒幕として、香港の活動家を利用したと言えます。
一方で、先の韓国の李大統領による、島根県の竹島への不法上陸も、日米韓の関係を引き裂こうとする北朝鮮の工作の可能性が取りざたされています。
北朝鮮は、最近では対外的に目立った動きを見せておらず、強硬派の将軍の解任や実質上の計画経済放棄の模索など、国内問題のために時間を稼ぎたい思惑が見て取れます。
そのため、日本に対しては、遺骨返還についての協議を持ちかけるなど歩み寄りのポーズを示しておきながら、韓国をけしかけて日本と争わせたという見方もできなくはありません。
香港紙では「中国、ロシア、韓国で戦略的に提携して日本を四面楚歌にせよ」などと報じられているようです。
こうした動きに、日本は注意する必要があります。
香港の活動家らにおる尖閣諸島の不法上陸については、台湾は比較的抑制した対応です。
それは、日本との関係悪化は台湾の存続を脅かすことに繋がることを理解しているからです。
対して、韓国は、日本との関係悪化が、将来、韓国が北朝鮮や中国に飲み込まれることに繋がることにまで思いが至っていないように思えます。
東アジアの安定のためには、日米韓の連携が必要です。
東アジアの民主主義の価値観を共有する国々は、その連携にひびを入れるような策略に載ってはいけません。
※:8月16日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/world/news/120816/chn12081607070002-n1.htm