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2012/06/23【中国や北朝鮮が核廃絶の努力をしないのであれば、日本も将来核武装の可能性を残すべき】

6月20日に国会で成立した原子力規制委員会設置法の付則に、原子力の利用目的として「安全保障」の文言が盛り込まれたことに対し、一部の外国メディアが、将来の日本の核武装に道を開くものとして警戒感をあらわにしています(※)。

これに対し、政府の藤村官房長官は21日の記者会見で、「(原子力の)軍事転用などという考えは政府として一切持っていない」という趣旨のことを述べ、将来の核武装の考えを否定しました。

確かに、韓国など核非武装の国にとって、日本の核武装は敏感な問題だということは理解します。

しかし、現実問題として、中国や北朝鮮といった既に核武装し、または核の兵器化を完了しようとしている国が日本周辺に存在し、その核が日本を標的にしている現状がります。

その上、日本の民主党政権による日米安保を弱体化させるような政策や、米国の財政赤字による軍事予算の圧縮により、今まで核の傘を提供してきた米国が、将来にわたって核の傘を日本に提供してくれるのか、確信が持てない状況にあることも事実です。

従って、日本は現実に今すぐ核武装をしないまでも、中国や北朝鮮が核廃絶の努力をしないのであれば、将来の日本の核武装の可能性を排除しないことは、日本の安全保障上の抑止力を高めることに繋がるのではないでしょうか。実際、これまでも政府は、「核保有については合憲」という見解をとっています。

折しも、日本国内では脱原発論が盛んになっていますが、悪意を持って日本を核兵器で脅すような国に対しては、国内に原子力発電所があるということが、その気になれば日本も数年で核兵器を開発できるということを暗黙のうちに示すことになるのです。その意味で原発は、安定的なエネルギーの供給源として、そして安全保障上の観点としても、一段と安全性を高めながら引き続き利用していくべきではないでしょうか。

※:6月22日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20120622-OYT1T01151.htm