去る4月17日に、全国学力テストが2年ぶりに行われました。
今回は、全校参加方式から抽出方式に変わって2回目となりましたが、抽出から外れても自主参加を希望する学校が後を絶たず、参加率は前回の73.5%を上回る81.2%となりました。
全国学力テストは、「全国一斉に同一テストを課すことで、課題克服など学力向上に活用する」としていたにもかかわらず、民主党政権が発足当初に、コスト削減を理由に事業仕分けし、約3割の学校を抽出する方式に変更してしまいました。
この背景には、民主党の有力支持母体である日教組が、「過度の競争を招く」として学力テストに反対してきたということもあると思われます。
今回、自主参加校が増えた背景には、学力低下への不安など現場のニーズがあったからです。
抽出方式では、全体の大雑把な傾向は分かっても、市町村や学校別のデータは分からず、各学校が学力面での位置づけを正確に知ることができません。
2002年度から実質的に実施された「ゆとり教育」の影響で、日本の国際的な学力は年々低下しました。
教育の低下は国力の衰退につながります。
国際競争力を維持するには教育の力が大切です。
学力テストが「競争を煽る」「学校の序列化につながる」など、議論している場合ではありません。
今後も、全学校が参加する学力テストの実施を検討するべきです。