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2012/04/15【国家の主権を分割するような動きは危険です】

4月14日、枝野経産相が福井県知事に対して、関西電力大飯原発3号機、4号機の再稼働への同意を要請しました。

しかし、周辺の自治体の多くが、現時点で再稼働に対して慎重な姿勢を崩していません。

これまでの民主党政権の危機対応を見ていれば、地方自治体としては、いつ梯子を外されるかわからないという懸念が募るのは当然だと思います。

その中でも、大阪では、府市統合本部が「原発再稼働に関する八条件」を出して、政府や関西電力に対して原発の安全性を厳しく問いかけるとともに、関西電力に全原発の廃止などを同社の定款に盛り込むよう、株主提案することを決定しています。

大阪市の橋下市長は、「地域主権」「民主主義的な手続き」「民意の反映」を盾に、あくまでも原発全停止を実現したい考えです。

政府は、今回の原発の再稼働の主な理由として、夏の電力需要の逼迫の可能性を上げていますが、原発の再稼働の遅れはそれだけにとどまらず、エネルギー安全保障、産業の空洞化など国民生活に深刻な実害をもたらします。

ましてや、北朝鮮や中国の軍事的脅威が増す中、日本政府が国民の生命・安全・財産を守るという責任を果たさなければならない中で、国家の主権を分割するような動きに対しては警鐘を鳴らす必要もあります。

政府の原発再稼働への本気度がはっきりしないことや、安全保障意識の欠如も問題ですが、今は、地方を強くする時ではなく、国家としての主権を固めなければならない時です。