朝日新聞は、3月31日の社説で「税制改革の法案提出―やはり消費増税は必要だ」と題して、「増税キャンペーン」とも取れる論陣を展開していました。
この社説は、「なぜ増税が必要か、なぜ消費税なのか?」、「増税に頼らなくても財源はあるはずだ」、「低成長が続く中、増税しても大丈夫?」との、3つの疑問に対して回答する形を取っています。
しかし、それぞれの回答は、政府や財務省からよく聞くような内容になっており、「増税によって税収が減少する可能性があること」、「公務員改革や政府の資産売却、天下り特殊法人の整理等が手つかずのまま放置されていること」、「増税に伴う不況の到来・経済成長による税収増の可能性」などの論点は見事に無視されています。
朝日新聞は、いつから政府や官僚の視点から記事を書くようになったのでしょうか。
3月30日の朝日新聞に「申告漏れ指摘、本社が修正申告」という記事が掲載されました(※1)。
朝日新聞社は、東京国税局から2億5,200万円の申告漏れを指摘され、修正申告し、法人税約7,500万円を納付しています。
財務省が、国税局を使って申告漏れを指摘し、それが朝日新聞の「消費税増税は必要」との姿勢に結びついているのではないかと、思わず勘繰ってしまいます。
こうしたことは以前から指摘されており、他のマスコミにも影響します。
更に、財務省は「新聞業界に対する軽減税率の適用」を用いてマスコミを操縦しています。
財務省に軽減税率という利権が生まれれば、適用する代わりにその業界に「財務省役人の天下り先」を確保できます。
実際、読売新聞では2010年11月に、元財務省事務次官を社外監査役として「天下り」を受け入れています。
「軽減税率を与える代わりに、財務省の言い分を押し付けて天下り先を確保し、増税に反発するマスコミに対しては、国税局の権力を使って脅す」という構図が見て取れます。
幸福実現党のあえば直道広報本部長によれば、米国のギャラップ社が発表した世界133ヶ国の報道の自由度の調査で、日本は64位だったとのことです(※2)。
財務省の調略に載るような日本のマスコミを思うと、思わず納得してしまう結果です。
日本のマスコミは本来の使命を忘れるべきではありません。
真実の報道があってこそ、国民は正しい選択ができるのです。
※1:3月30日付朝日新聞http://www.asahi.com/national/update/0330/TKY201203300004.html
※2:http://aebajikido.blog54.fc2.com/