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2012/03/23【原発再稼働の重要性は計りしれない】

新潟県にある柏崎刈羽原発の6号機は、今月26日に定期検査のため運転を停止する予定です。

これで、全国で運転中の原発は、北海道の泊原発3号機の1基のみとなります(※1)。

原発の再稼働に慎重な世論も存在することは理解していますが、報道被害とも言える放射能の不安を煽るマスコミなどによって、必要以上に原発を恐れる風潮があることを危惧しています。

私たち幸福実現党はこれまでも主張してきましたが、日本の電力需要の3割以上を担って来た原発を手放し、現行の化石燃料に依存したエネルギー構成を高めることは、安全保障上も経済上も、大変な危険をもたらします。

イランの核開発問題などにより中東情勢が不透明であることや、海洋における軍拡が著しい中国が、南シナ海や台湾海峡のシーレーンを封鎖すれば、日本は第二次世界大戦前の対日石油禁輸措置のような国家的危機を迎えることになります。

また、原発停止は電気料金の値上げを招きます。

東京電力の対応のまずさから電力料金の値上げは容易にできない状況ですが、2011年分の貿易統計では、原発停止による火力発電の増強と燃料価格の高騰により、鉱物性燃料の輸入額は4.4兆円も増加している(※2)ので、いずれにせよこのままでは電力料金の値上げは必至です。

日本の電気料金は元々、国際的に見ても高い水準にありますが、更に電気料金が値上がりすれば、企業のコストが増加することは明白です。

日本の製造業は海外に移転し、産業の空洞化に拍車がかかることは避けられません。

節電量に応じた料金割引制度も検討されていますが、既に極限まで効率化している企業には、節電の余地はそう多くありません。

こうした問題を解決する近道は、原発の再稼働です。

日本の安全保障と経済の二つの観点からも、原発再稼働の重要性は計りしれません。

更に、日本からの原発輸入を求める国が増えていることを見ても、福島の原発事故後も日本の原発技術への世界のからの評価は高いということです。

今後も、発展途上国を中心に、原発は作られ続けます。

日本が原発から撤退すれば、世界には日本の技術に及ばない原発が増えていくことにも繋がってしまいます。

※1:3月21日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20120321/t10013880541000.html

※2:2012/3 みずほリサーチhttp://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/research/r120301.pdf