3月16日、尖閣諸島沖の日本の領海に、中国国家海洋局所属の監視船が一時侵入しました。中国公船が領海内に侵入したのは、昨年8月以来ですが、こうした行為が常態化しつつあります(※1)。
3月初めには、中国人民解放軍の羅援少将が「釣魚島が、われらの島礁であるからには主権を行使する」と宣言し、「武力による尖閣強奪」を示唆しています(※2)。
既に、幾度となく中国の調査船が尖閣諸島周辺を航行していることから、中国は当該海域の詳細な海底地形図などは作成済みと見るべきです。
また、空自の要撃機などがどのくらいの時間で尖閣に到達するかもシミュレーション済みのハズです。
そして、中国海軍は時間とともに、空母に代表される侵攻能力を拡大しています。
このように、中国による武力侵攻は、現実化しています。では、それはいつ実行されるのか。
その可能性が高いのは、中国の国民の政府への不満が高まったとき、具体的には、バブル崩壊で経済運営がうまくいかなくなった時などです。
独裁政権は、いつの時代も政権への国民の不満が高まると、ガス抜きのために、外国との衝突を作り出します。
一党独裁国家である中国にとって、その対象は、台湾は言うに及ばず、南沙諸島問題を抱えるベトナム・フィリピンや、国境を接するロシアやネパールなどがありますが、軍事的なリスクや、中国政府が醸成してきた国民の嫌悪感情を踏まえた効果などから、尖閣諸島への侵攻は、最も可能性が高いと考えられます。
弱腰の民主党政権は、仮に尖閣が侵攻されたとしても、自衛隊に出動を要請することはほぼありません。
経済制裁や話し合いによる解決を試みるでしょうが、中国が広大な海底資源を有する尖閣を手放すことはありません。
国連に仲介を申し出ても、常任理事国である中国は拒否権を発動するので、国連は全くあてにはなりません。
そして、中国は短期間のうちに、尖閣諸島を要塞化するでしょう。
日本国民はこうした事態が起こりうることを理解すべきです。
尖閣諸島は、中国の領土であった事実はありませんし、過去には中国自身が作った地図に尖閣諸島が日本領であることが明記されていました。
しかし、中国共産党は、政権を維持するためには手段を選びません。
日本は、尖閣侵攻という暴挙を中国に重いと止まらせるために、必要な法整備と、抑止力の拡充を怠るべきではありません。
※1:3月16日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120316/plc12031614330009-n1.htm
※2:3月5日付夕刊フジ「中国軍幹部が衝撃発言!日本の領土“尖閣”を武力で強奪」