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2012/02/08【日本海側を中心に連日大雪に見舞われています。インフラには継続的なリノベーションが必要です】

日本海側を中心に連日大雪に見舞われています。

例年、雪国では、積もった雪をどう処理するかが課題となっていますが、最近では雪を運ぶダンプカーなど足りずに、除雪作業が遅々として進まない地域もあるようです。

これは、近年の公共事業費の削減の余波により、建設業者の数が減っていることが一因です。

特に民主党政権になってから、「コンクリートから人へ」という合言葉のもと、公共事業が一段と減らされています。

最近になって、民主党のマニフェストの看板政策の一つでもあったハズの八ツ場ダムの建設工事の継続や、大震災からの復興もあり、建設投資が見直されつつあるようですが、「一度造ったら終わりの公共事業など、税金の無駄使い」といった「公共投資悪玉論」が、未だにまかり通っている状況です。

しかし、一度造った鉄道や空港などのインフラは、公共の資産として国民生活に役立つものです。

しかも、インフラは一度造ったら終わりではありません。

社会や経済の変化に合わせてリノベーション(改修)するべきものなのです。

例えば、シカゴのオヘア空港は、変わりやすい天候と滑走路配置の不具合による飛行機の遅延を解消するために、2005年から66億ドルをかけて近代化プロジェクトを行っています。

2015年に完成予定のこのプロジェクトによって、新たに約20万人の雇用が創出され、180億ドルの経済効果が見込めるといいます。

このように、官民の双方から大規模な資金を集められるインフラ投資は、景気刺激策として大きな効果があります。

特に、需要が冷え込んでいる現在は、民間経済の活性化のために不可欠な政策とも言えます。

日本においても、政府は、例えば、東京-大阪間の交通に関して、リニア新幹線をJRに任せきりにするのではなく、積極的に投資して開業時期を前倒しすべきです。

将来に価値を踏まない投資は無駄ですが、人の動きに関して時間を短縮させる方向への投資は、将来に大きな価値を生みます。

デフレ脱却のためにも、インフラのリノベーションプロジェクトを積極的に進めるべきです。