野田首相は、1月4日の年頭記者会見で、消費税増税について「ネバー・ネバー・ネバー・ネバーギブアップ。私は大義のあることをあきらめない(以下略)」と改めて強い意志を示しました。
政府は、消費税増税は社会保障の財源を確保するためとしていますが、過去の例から、「増税は必ずしも税収増につながっていない」という事実があります。
1989年の消費税導入時は、バブル崩壊前ということもあって一時的に税収が増えましたが、1991年以降は減少傾向となり、1992年以降は消費税導入前の税収を上回ったことはありません。
1997年の消費税を3%から5%へ増税した際も、翌年以降税収は減少傾向にあります。
この理由は、消費税が上がれば、物価が上がるので、国民は財布のひもをますます締めてしまうからです。
消費が冷え込めば、企業の収益が減り、個人の所得も減るので、ひいては法人税、所得税の税収減を招いたのです。
増税をして、景気が回復することはありません。デフレ不況の今は、なおのことです。
しかし、日本の6大新聞は、賛否両論あって当然のこの問題で、「消費税増税やむなし」の論調で統一されています。
ここに、ある種の恐怖を感じますが、この新聞各社の姿勢には理由があります。
それは、大きな影響力を持つ読売新聞は2010年10月に財務省から次官の天下りを受けていますし、各社が所属する日本新聞協会も、政府に軽減税率の適用を要望しています。
つまり、新聞業界は、増税時に新聞を生活必需品として扱ってもらい、増税分を上乗せしないよう画策しているということです。
新聞各社をはじめ日本のマスコミは、先の衆院選で政権交代に導くよう報道し、現在の民主党による政治の低迷と混乱を招いた前科があります。
今回も、財務省の広報室になり下がったマスコミに、世論がミスリードされようとしています。
私たち国民は、政府やマスコミに騙されないよう、正しい知的を身に着ける必要があります。