10月
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2011101920【債務超過という言葉で思い出すのは・・・】

◆東電、7000億円要請へ、支援機構に、賠償で債務超過回避(日本経済新聞 朝刊  2011/10/18)

◆東電の経営、綱渡り続く、政府支援、赤字補填には使えず(日本経済新聞 朝刊  2011/10/18)

◆基金2兆円使い残し、経済対策で設立2500事業を調査、検査院、机上の需要で配分(日本経済新聞 朝刊  2011/10/18)

債務超過という言葉で思い出すのは、2003年のカネボウのことであります。

化粧品部門などは好調でありましたが、伝統である紡績事業を手放すことができなかったことがその背景にあります。

しかし同社はやってはならない空売りなどで粉飾決算を続け、何時か景気は回復するとの期待にかけましたが、不正が表に出て経営が破綻しました。

その後、産業再生機構が入って、永年たまりにたまった膿を出し切り再生は順調に進んでいます。(セーレンによる事業買収)

野獣の原則通り不良債権を隠すことは厳しく指弾されなければなりません。

東電の場合、放射線被害はまぎれもない野獣です。

しかし、国営化への道は断固として排除しなければなりません。

中央統制の欠点ははっきりしています。

現場のニーズを知らない役人が基金を創設しても、使われないことが証明しています。

官営への逆戻りは間違いなく経済に悪影響を及ぼします。

電力会社は地域独占企業として脇の甘いことがあったことも事実かもませんが、現場の使命感に基づく努力があってこそ安定的な電力が供給されていました。

その陰で潤った企業や誘致された事業が存在していたことを等閑視してはなないと思います。

第2次近衛内閣で 小林一三翁が「新経済体制(中央統制経済による戦時対策)」に対して、アカ!だと大反対をして、「企業田案当者の創意と責任において自主的経営に任ぜしめる」という一文が追加されました。

もう頼るのは止めようではありませんか。