【<パキスタン>軍准将を逮捕イスラム急進派を排除アピール】2011年6月22日 毎日より
パキスタン陸軍は21日、参謀本部の高級将校がイスラム原理主義グループに関わっていた疑いが強まったとして、アリ・カーン准将を逮捕したと発表した。
陸軍によると、准将は中央アジアにイスラム統一国家樹立を目指す非合法組織「ヒズブアッタハリル」(イスラム解放党)とつながりがあるとみられるという。
ヒズブアッタハリルは暴力に訴えない活動で知られ、英国などに拠点を構える。
陸軍報道担当のアッバス少将は「我々は、いかなる規則違反も容赦しない」と語り、軍内部のイスラム急進派を排除する考えを示した。
一方、カーン准将とタリバンなど武装勢力との関係は否定した。
国際テロ組織アルカイダの最高幹部ウサマ・ビンラディン容疑者が先月2日、首都イスラマバードに近い軍駐屯地アボタバードで米軍特殊部隊に殺害されて以降、パキスタン軍とテロ組織との協力関係を疑う声が米国などで強まっている。
カーン准将逮捕の背景には、こうした疑念を払拭したいパキスタン軍の狙いがあるとみられる。
引用、以上。
パキスタンにとってアフガニスタン、イスラム過激派とどのような関係を保つかは米国以上に神経質なものです。
パキスタンと米国間でイスラム過激派組織に対して温度差があるのは、地理的なものと宗教的なものがあるため、互いに対策が足りないと非難し合っています。
米国にとってはテロ攻撃が自国本土に飛び火しないように、遠隔地で敵を叩くことができる戦略をとれます。
逆にパキスタンは地理的にもアフガニスタンに隣接しているため、過度に攻撃的な政策は取りにくいものとなります。
この互いの戦略が違うことも米国とパキスタンの関係が悪化している要因であると推測されます。
アメリカがパキスタン政策や外交で間違いをしないように、同盟国としてはウォッチしなければなりません。