【日米司令部の連携を強化 2プラス2共同発表の概要判明】産経新聞6月16日7時57分配信より
日米両政府が21日に開催予定の日米安全保障協議委員会(2プラス2)で合意する共同発表の概要が15日、分かった。
在日米軍再編では日米司令部の連携を深め、中国の東シナ海進出や北朝鮮の挑発に共同対処する態勢構築を強調する内容。
自公政権時代の平成18年の合意事項の焼き直しともいえるが、主要な米軍再編を計画どおり進めることにより米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題できしんだ同盟関係の修復をアピールする。
共同発表は(1)安全保障環境の評価と日米同盟の意義(2)共通戦略目標(3)共通戦略目標達成のための対応(4)普天間移設を含む在日米軍再編-で構成される。
米軍再編では普天間移設は26年の移設完了を断念。
「できるだけ早期に移設」との表現にとどめ、V字形滑走路の沖合移動を想定し「修正の可能性は排除されない」と盛り込む。
キャンプ座間(神奈川)に米陸軍第1軍団前方司令部が発足したことを歓迎、24年度までの陸自中央即応集団司令部移転を明記。
横田基地(東京)に空自航空総隊司令部を23年度中に移転することも確認する。
米空母艦載機の厚木基地(神奈川)から岩国基地(山口)への移駐も26年完了を明記。
艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)の移転検討も掲げるが、地元の反対を受け、馬毛島(鹿児島)という地名は入れない方向。
嘉手納基地(沖縄)の戦闘機訓練のグアム移転合意も強調する。
同盟の意義では東日本大震災での米軍の「トモダチ作戦」を評価、共同作戦計画策定を念頭に災害での協力強化を掲げる。共通戦略目標では中国に「責任ある行動を期待」と記述。
戦略目標達成のための対応では情報・監視・偵察(ISR)など任務・役割分担を整理。
次世代の海上配備型迎撃ミサイル(SM3ブロック2A)の第三国輸出容認方針も明記する。
引用、以上。
日米安全保障協議委員会(2プラス2)とは、アメリカと日本の外務・防衛担当の閣僚外務・防衛担当の4閣僚(日本側:外務大臣、防衛大臣、米側:国務長官、国防長官)が、日米同盟をより一層の実効性を高めるために2005年から行われている話し合いのことです。
アメリカは、自国の世界戦略の再編を図るために米軍再編(トランスフォーメーション)を行っていますが、日本との間の協議である2プラス2もトランスフォーメーションに関連して行われている経緯があります。
しかし、日本はそもそもアメリカや普通の国のように「国家戦略」が無いので、半ばアメリカに流されている風潮が無きにしもあらずの状態です。
今はアメリカの戦略上、アジア方面における関与を維持して「中国を牽制する」という目的があるものの、アメリカが次第に力を失いつつあるのもまた事実であるため、日本はアメリカに全てを委ねてしまう姿勢を改め、日本独自の「国防戦略」を打ち立てる必要があります。
日米同盟を基調としつつも、日本は自主防衛を強化していかなければ、米国の衰退に代わって台頭しつつある中国の属国になる運命が待ち構えています。