6月
15

2011/06/15 【経済効果5兆円=家電エコポイント、予算の7倍-政府】

【経済効果5兆円=家電エコポイント、予算の7倍-政府】2011年6月14日 時事より

政府は14日、3月末で終了した家電エコポイント制度について、予算額の7倍に当たる5兆円の経済波及効果があったとの分析結果を発表した。

また、延べ32万人の雇用を創出したとしている。

家電エコポイント制度は2009年5月、リーマンショック後に急激に落ち込んだ消費を下支えしようと、自動車エコポイントと併せて導入した。

省エネ効果の高い薄型テレビ、エアコン、冷蔵庫の3品目を購入すると、商品券や全国各地の名産品と交換できるポイントを付与する仕組み。

分析によると、3品目の生産押し上げのほか、小売業や卸売業、物流業の売り上げ増もあって波及効果は4兆円。加えてポイントを使った消費の押し上げ効果が1兆円だった。

引用、以上。

「家電エコポイント」とは、「地球温暖化対策家電の推進」を名目としていますが、実質的には、リーマンショック後に急激に落ち込んだ消費を回復させるための、経済危機対策の一つです。

エコポイント制度は、エコポイントがついた製品を購入すると、そのポイントに応じて商品やサービスと交換できる制度で、一種のキャッシュバック制度です。

同様の主旨のものとして、同じく2009年に経済危機対策として始めた「エコカー減税」や「エコカー補助金」があります。

「エコカー減税」は、排出ガス性能や燃費性能の優れた自動車を購入すれば、自動車重量税や自動車取得税が減税される措置です。

「エコカー補助金」は車齢13年超車からの乗換えで25万円(軽自動車12.5万円)のエコカー補助金がもらえます
「エコカー補助金」は車齢13年超車からのエコカーへの乗換えで25万円(軽自動車12.5万円)のエコカー補助金がもらえる制度です。

リーマンショック後に新車購入は急激に落ち込みましたが、「エコカー減税」等、導入後、国内登録車販売台数が7ヶ月連続でプラスとなり、2010年2月の国内登録車販売台数は、前年同月比35.1%増の29万4887台となり、特にエコカーを中心とした乗用車が39.2%増となりました。

「エコポイント」や「エコカー減税」は、「エコ」とついていますが、実質的な減税政策であり、デフレ下における「減税による経済波及効果」を実証した形です。

「家電エコポイント制度」は、予算額の7倍に当たる5兆円もの経済波及効果や延べ32万人の雇用がありました。内訳は、エコ商品の生産押し上げのほか、小売業や卸売業、物流業の売り上げ増などで波及効果は4兆円。ポイントを使った消費の押し上げ効果が1兆円でした。

これは、消費税を減税すればそれだけ消費が活性化し、景気回復、雇用回復が実現することを意味すると共に、消費税が増税になれば消費が急速に落ち込むことを意味します。

これらの制度は「エコ商品」を対象とした経済効果の実験的なものでもありましたが、経済全体の消費の活性化のためには、「エコ」だけに限定しない「一律減税」が必要です。

このデフレの中で消費税増税を断行しようとする菅直人政権の経済政策は完全に間違っており、消費を冷え込ませ、日本経済を破滅に追いやります。

「減税」とう経済政策は、実は停滞する日本経済を救う道でもあると考えます。