【数次ビザで沖縄が経由地に?】2011年6月4日 沖縄タイムスより
沖縄を訪れる中国人観光客向けに来月1日から発給される数次ビザ(査証)について、観光業界から「沖縄には滞在せずに経由地として利用される恐れがある」と懸念の声が上がっている。
ビザ業務を管轄する外務省も同様の認識を示しており、沖縄への滞在を要件に含むなどの対策を検討している。
今回の数次ビザの導入は沖縄の経済振興が目的。期待される経済効果を生むには、本来の目的を見据えた仕組みづくりが急がれる。
数次ビザの発給は、一定以上の経済力がある中国人観光客が対象。
最初の旅行で沖縄を訪問すれば、3年間は何度でも日本に入国できる。
滞在期間も従来の個人観光客の最大15日に比べ、同90日と大幅に長くなる。沖縄への経済効果を期待する声は多い。
ただ、メリットが大きい数次ビザにも「盲点」がある。
最初に沖縄を訪れ、数次ビザの発給を受けてしまえば、次回の旅行からは沖縄を訪問することが義務付けられていない。
このため、「ただの経由地として利用されるのでは」と懸念する声もある。
要件通りに沖縄から入国しても、宿泊や買い物をせずに、県外へ乗り継いで行くケースも考えられる。
観光関係者は「沖縄での滞在が那覇空港だけとなるのは本末転倒」と指摘する。外務省も「トランジットだけで沖縄を利用されると、お金を落としてもらうという狙いから外れる」と認識。
最低でも一泊してもらうなど滞在を促す仕組みづくりを急いでいる。宿泊を確認する方法は調整中。ただ、手続きが煩雑になると数次ビザの取得が鈍くなる恐れもあるという。
外務省は「国内初の画期的な制度。細部まで調整していく」としている。
数次ビザが発給されることを受け、県はプロモーションや受け入れ態勢を強化するキャンペーンを展開する。県は「沖縄に滞在してもらえるような魅力ある観光メニューを作ることも必要だ」と意欲を見せている。
引用、以上。
数次ビザとは、有効期限内であればその国に何回でも出入りするビザのことです。
松本剛明外相は5月28日、沖縄への中国人観光客に対し有効期間(3年)内なら何回でも使える数次査証(ビザ)を7月1日から発給すると仲井真弘多知事に伝えました。一定以上の収入がある富裕層が対象とのことです。
政府は、沖縄観光に数次ビザ発行について、高い購買力を持つ中国人観光客増加を狙った沖縄振興の一環としています。
中国人個人観光客にはこれまで、期間内に1回だけ入国できる1次査証を発給していましたが、数次査証では、最初の旅行日程に沖縄を入れなければなりませんが、2回目以降は自由になるところが(沖縄の視点と違った意味で)抜け穴となっています。
政府が言うように、純粋に沖縄振興が目的であるならば、2回目以降の旅行日程でも沖縄を含めるようにすべきですが、2回目以降は日本国内全てに、自由に入国できるようになります。
日本が観光用の数次ビザを導入するのは初めてのことで、このような特別待遇は中国のみです。
なぜ、尖閣諸島について緊張関係にあり、「沖縄はもともと中国の領土だ」と主張している中国だけに、このような特別待遇を行う必要があるのでしょうか?
中国国民が実質、自国の国内と同じように自由に沖縄や日本に出入りできるようにした民主党政権は、中国の間接侵略を手助けしていると言わざるを得ません。