【子どもの話を聞いて褒めよう!大切な「自尊感情」】2011年4月28日 産経より
新学期も、すでにゴールデンウイーク。お子さんも当初の意気込みはどこへやら、保護者の方々も、そろそろお子さんの成績が気になりだした……というご家庭も少なくないのではないでしょうか。
でも、あまり口やかましく言うことが、かえって逆効果になる場合があります。
キーワードは、「自尊感情」です。
自尊感情とは心理学の用語で、自分に誇りや自信を持ち、大切にしていくような感性や感情のことを言います。
しかも、自尊感情には、他人と比べて評価されたり、優越感を感じたりして抱く、社会的な側面だけでなく、「自分はこのままでよいのだ」「自分という存在自体が尊いのだ」と思える、絶対的な側面があると言います。
しかも日本の子どもは、国際的に見ても自尊感情が低いと言われています。
ユニセフの研究所が2007(平成19)年に発表した報告書によると、「居心地が悪く、疎外感を感じる」という15歳の子どもの割合は、日本で約30%と、他の国の3倍以上もありました。
内閣府の国際調査(04<平成16>年発表)でも、自分自身について誇れる点をいくつでも挙げてもらったところ、「誇れるものはない」を選択した18~24歳の青年が、日本では1割近くに達して、他の国より抜きんでています。
同府の国内調査(07<平成19>年発表)では、「自分に自信がある」という小・中学生が、7年前に比べて10ポイントも減少しています。
少子化が進んでいるというのに、日本の子どもたちは、以前にも増して自信を失っているというのでしょうか。
これからの子どもたちは、国際的にも活躍することが期待されています。
しかし、自分にさえ自信が持てないとしたら、外国の人たちと堂々と渡り合うことなどとてもできません。
財団法人日本青少年研究所が先頃発表した日・米・中・韓4か国の調査を見ても、「わたしは価値のある人間だ」「自分を肯定的に評価するほうだ」「自分に満足している」「自分が優秀だと思う」など、自尊感情を示す項目で、日本の高校生が最も低くなっています。
同研究所の調査では、日本の女子高校生が他の国の比べても≪やせ型≫であるにもかかわらず、自分が「太っている」と感じ、今の体型にも満足していないことが明らかになっていますが、実は、これも自尊感情と関係しているという指摘があります。
さらに、成績の良い子でも、自尊感情は必ずしも高くないと言います。
多くの心理学や教育の関係者はその原因として、前より良い成績を取ってきても、「もっとがんばれるはずだ」と小さいときから言われ続けてきたせいではないかと推測しています。
自尊感情を育むには、小さいときほど重要であり、成長するとなかなか回復が難しくなると言います。
先に説明したように、社会的な側面だけでなく、絶対的な側面があるからです。
やはり家庭の中で、「自分は自分でよいのだ」という感情を抱けるようにすることが重要であり、それには、子どもの話をよく聞き、褒めてあげることだ……というのが、心理学の教えるところです。
引用、以上。
幸福実現党は、若い人たちが自尊心を育て、自信と希望を持って社会で活躍することを教育改革の目標としています。
自尊心を育むためには、記事にありますように家庭での愛情が根幹ですが、同時に、自虐史観教育が続く限り、青少年が正しい自尊心を持つことは不可能です。
これは記事にもある財団法人日本青少年研究所(東京)が昨年、日米中韓の高校生7233人に実施し、2月24日に公表した調査結果からも明らかです。
■「私は価値ある人間だ」
米国57.2%、中国42.2%、韓国20.2%、日本7.5%
■「私は肯定的な人間だ」
米国41.2%、中国38.0%、韓国18.9%、日本6.2%
■「私は自分自身に満足だ」
米国41.6%、中国21.9%、韓国14.9%、日本3.9%
■「私は優秀な人間だ」-
米国58.3%、中国25.7%、韓国10.3%、日本4.3%
日本の先人の方々の偉大なる功績や伝統を教科書から隠蔽し、自分達の祖先はこんなに悪逆非道だということを教えられ続ける限り、自らを「罪の子」と見るような自己否定的な人間観が形成されます。
子供たちが仏性を開花し、「仏の子」としての本来の力を発揮するには、自虐史観を払拭すると共に、道徳教育、宗教教育、愛国心教育を本格的に取り入れていく必要があります。
《参考雑誌》
雑誌『正論』2011年6月号(2011年4月30日発売)【特集】教科書はどう変わった
p.214~「自虐・反日度を深める歴史・公民教科書」教科書問題研究会編
~歴史教科書では、わが国の歴史を貶める自虐史観がますます「深化」し、公民教科書には国家解体思想が蔓延した~