4月
21

2011/04/21 【原発への恐怖心で混乱】

【原発への恐怖心で混乱】

昨日、自衛官2名の不祥事が報道されました。

もちろん、責めを負うべきは自衛官本人ですが、彼らの言動(「原発事故に対する恐怖心からパニックになって逃げた」「捕まれば、震災派遣されない」等)から、震災に派遣されている自衛官達に予想以上のストレスや負荷がかかっていることが分かります。

トラックを盗んで逃亡した自衛官は「原発事故」への恐怖心に追い込まれ、公然わいせつ容疑で逮捕された自衛官も、何回か被災地で「遺体捜索活動」に従事しており、心身共に極めて厳しい作業であったことは想像に難くありません。

これ以上の「精神が壊れた自衛官」を増やさないためにも、直ちに自衛隊の総合的な任務体制に見直しを入れるべきです。

自衛隊は交代要員も派遣されず、交代で仮眠をとりながら任務に就いており、避難住民に温かい食事や入浴を提供する隊員たちが乾パンと缶詰で我慢し、シャワーも満足に使えない状態が続いています。

休憩してる現場を目撃されると、被災者やマスコミから批判されるため、隠れて食事、休眠を取っている日々が続いています。

遺体捜索・収容・埋葬や原発での放水、放射能除染作業など、肉体的にも精神的にも極めて厳しい作業も続いています。

16日には、災害派遣中だった八戸駐屯地第9施設大隊に所属する40代の男性が宿営地で倒れ、死亡しました。今回、災害派遣された自衛隊員の死亡は2人目となります。

「兵站軽視」という先の大戦の参謀本部と同じ過ちが行われています。これが戦争であれば大変な戦力低下をもたらします。

政府・防衛省は兵站を強化し、自衛隊員の肉体的疲労と精神的負担を軽減する措置が急務です。

自衛隊への激励、感謝を伝えていくと共に、国防と大震災の二正面作戦を強いられている自衛隊の質的、量的強化を実現することが急務であると考えます。