【北朝鮮、ミサイル発射台完成=東倉里の新基地-米報道】2011年2月17日 時事通信
米政府系放送「ボイス・オブ・アメリカ」は16日、北朝鮮の平安北道東倉里付近で建設が進められてきた長距離ミサイル発射基地に関し、衛星写真の分析の結果、発射台が完成していることが分かったと伝えた。
写真は1月に撮影されたもので、米専門家は同放送に対し、発射台と発射塔の完成が確認できると指摘。
北東部・舞水端里にある古い実験場に比べ、非常に高度な技術を利用した発射場だとの見方を示した。
ゲーツ国防長官は1月、北朝鮮による核兵器と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発が「米国の直接の脅威になりつつある」と懸念を表明していた。
引用、以上。
平安北道鉄山郡東倉里は、黄海に面した鉄山郡の東南部に位置にあります。
この地はかねてよりミサイル基地の建設が噂されていた土地で、ミサイル(またはロケット)の発射には比較的適した土地です。
しかし、日本として、まず警戒すべきはこのテポドン・ミサイル(射程距離約6000km)の基地ではなく、射程1000~1300kmの日本全土を射程にしているノドン・ミサイルです。
固定式発射台のテポドンと異なり、ノドンは日本を射程に収めており、TEL(Transporter-Erector-Launcher vehicle、運搬・起立・発射車輌)に搭載され、どこへでも移動でき、いつでも発射できるものです。
ノドンのTELは、地下などにある格納庫から地上に姿を現してから1時間以内にミサイルの発射が可能で、その位置を即座に探知して攻撃するのは非常に困難です。
また、グアムやアラスカなどアメリカ領土の一部も射程におさめるテポドン・ミサイル配備によって、アメリカが沖合から出て来なくなる懸念も出ています。
日本単独としても、日米同盟としても、北朝鮮のミサイル問題が喫緊の課題であることが見えてきます。