【15年から部隊配備か=中国ステルス戦闘機】2月8日 時事通信
【香港時事】香港誌・争鳴2月号は、中国空軍の許其亮司令官が1月11日に試験飛行を行ったステルス戦闘機「殲20」について、2014年に大量生産を始め、15年秋から部隊に配備する方針を明らかにしたと報じた。試験飛行成功の祝賀会で語ったという。
許司令官は「初の試験飛行は2009年10月中旬で、今回は4回目だ」と説明。今回の飛行時間は21分16秒だったが、胡錦濤国家主席(中央軍事委員会主席)が1月18日から訪米することから、この吉日の数字に合わせ、対外的には18分ということにしていると述べたという。
以上、この記事では、中国人民解放軍空軍(以下、中国空軍)のステルス戦闘機の具体的な配備計画が明らかになりました。しかし、これはあくまでも「方針」であり、現実にはどのように推移するかは不明です。
ただ一つ判っていることは、中国空軍が自軍のイノベーションを手探りながらも着々と進めているということです。
これとは対照的に、日本の次期要撃戦闘機(FX。航空自衛隊の要撃戦闘機F-4EJ改ファントムの後継機)の選定作業は遅々として進んでいません。
現在、日本国内では戦闘機を新規に開発するだけのリソースがないため、現在導入されている、または将来導入される予定の戦闘機の中で、日本が遂行している航空作戦に最も適した戦闘機を選定し、輸入かライセンス生産かを決めれば良いだけの話です。
しかし、作業がこれだけ遅れているのは、日本に確固とした戦略というものがないためです。
日本の願望として、戦闘機は国産がいいというのは判ります。しかし、アメリカのF-22ラプターは、開発に約25年(1981年~2006年)、構想を含めれば約30年(1977年~2006年)もの歳月をかけています。
日本がもし強力な戦闘機を生産配備したいと望むなら、航空産業、国防産業の育成を戦略的に行い、それだけの投資と時間をかける覚悟が必要です。