【中国、最高時速1000キロの真空リニア開発へ】2011年1月31日人民網
四川省の西南交通大学は現在、真空状態のパイプの中を走行する高速リニアモーターカーの開発に取り組んでいる。
2、3年後に時速600-1000キロの「真空リニア」の模型を公開、10年後には実用化される見通し。中国のラジオ番組・中国之声(VOC)「新聞縦横」が30日伝えた。
理論的にはこの列車の最高時速は2000キロに達することも可能だ。
エネルギーや騒音などの要素により、実際の運転時速は400キロ以上は難しいと考えられていたが、さらにスピードを出すため、研究者らは真空状態のパイプを走行するという新技術を考案。
その原理は、外の空気と隔絶したパイプを建設してパイプ内を真空にし、リニアモーターカーを運転するというもの。
真空リニアであれば運転中にレールシステムの摩擦がなく、空気抵抗も少ないことから、驚くべきスピードが出るのだという。
この技術は2030年にも実用化される見通しで、北京と広州の2300キロメートルをわずか2時間半、さらには1時間で結ぶことになる。
以上、「真空リニア」とは、外部から隔離されたチューブを建造し、チューブ内を真空化させた後、その中でリニアを運行する構想で、空気摩擦という障害がないため、脅威的スピードを出すことが可能です。
中国側の発表によれば、「真空リニア」はジェット機の10分の1の燃料で済み、騒音や大気汚染、事故発生率はほぼゼロになるという画期的なもので、実用化されれば北京とワシントンがわずか2時間で結ばれるとのことです。
日本のリニア計画は1962年から始まり、その10年後には200メートルの試験走行に成功。77年には宮崎県に実験線を建設、79年には無人で時速517キロを記録、03年には有人で時速581キロという世界記録を達成。05年の愛知万博では10万人が試乗しています。
しかし、技術的な条件は整ったものの、リニア建設が進まないのは、東京-名古屋間5.1兆円、車両費6000億円~7000億円をJR東海一社で負担することがかなり重く、住民の立ち退き問題も複雑化しているためです。
中国のように、日本も国家プロジェクトとして、国家がリーダーシップを掲げ、多大な投資を行い、世界に先駆けてリニア開発に取り組むべきです。
中国の真空リニアの実現性や安全性については問題視されていますが、「リニア先進国」である日本は、いち早くリニア建設と次世代リニアの研究に取り組むべきです。