チュニジア、エジプトに続き、今回は北アフリカで最大の面積を有するスーダンで反政府デモが起き、独裁者と言われる人々に民衆が次々と“No”を突きつけています。
日本にとって、アフリカや中東情勢は、該当する地域に中東原油の海上輸送ルート(シーレーン)であるスエズ運河や紅海を抱えているため、「対岸の火事」とはいかない事情があります。
ソマリアというアフリカの小国の無政府状態によって海賊行為が放任された結果、シーレーンが危機に瀕していますが、スーダンもシーレーンの重要ルートである紅海に面しています。
航海の安全のために、タンカーや輸送船がスエズ運河や紅海を通れない場合、アフリカ大陸を大きく迂回した航路を取ることになり、その分、日本国内の食料や石油などの物価が高騰したり、輸送が遅れて品薄になり、日本経済と生活は大打撃を受けます。
独裁者はいなくなっても、政情の不安定化が継続すれば、日本にとっては危険が去ったことにはならないため、よくウォッチしておく必要があります。