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2011/01/24 【「増税」批判かわす狙い=首相、社会保障案先行を指示】

【「増税」批判かわす狙い=首相、社会保障案先行を指示】2011/01/21 時事通信より

菅直人首相が21日の社会保障改革検討本部の会合で、4月までに社会保障制度の改革案をまとめるよう指示したのは、各党間で考え方に開きの大きい財源論よりも社会保障改革の検討を先行させることで、超党派協議に難色を示す野党の軟化を誘う狙いがある。

 4月の統一地方選を控え、制度改革に世論の関心を引き付け、「増税ありき」との批判をかわしたい思惑もうかがえる。

 首相は会合で「社会保障制度の改革が進み始めたと言われるように努力してほしい」と述べ、改革案取りまとめに全力を挙げるよう関係閣僚に求めた。

 税と社会保障の一体改革に関し、首相は超党派協議を繰り返し呼び掛けているが、対決姿勢を強める自民党や公明党に応じる機運は乏しい。

 内政課題では民主党政権に協力姿勢を見せる社民党も、「(消費税増税という)はじめに結論ありき」(福島瑞穂党首)と批判的だ。

 会合では、同本部の下に経済界や労働界などの代表が参加する集中検討会議を新設することを決めた。

 社会保障改革に対する国民世論を喚起して、野党が協議に参加せざるを得ない環境を整えるのが狙いだ。

 政府関係者は「国民各層をメンバーとするのがポイントだ。議論が進めば、メンバー全員が『一体改革は必要だ。それなのに協議に応じない野党はどうなのか』と訴え、それが世論になる」と語る。

 改革案の策定期限を4月とした背景には、民主党の苦戦が予想される統一地方選対策もあるとみられる。

 選挙前は社会保障改革の必要性を全面的にアピールし、終了してから選挙に不利とされる消費税論議に着手するという算段だ。

 閣僚の一人は会合で「マスコミは増税、増税と叫ぶだろうが、挑発に乗らないように」と指摘、社会保障改革を徹底して強調するよう出席者にくぎを刺した。 

以上、民主党は、政権交代を果たした衆院選でも「(予算組み替えと埋蔵金で)16.8兆円が出てくる」(マニフェスト2009)から大丈夫として、「子ども手当」や「農家の戸別所得補償」などを公約として集票し、後で「埋蔵金はそれ程無かった」として増税論議を持ち出して来ました。

 国民を“猿”扱いする「朝三暮四」作戦で、先に国民に「美味しい話」を持ち出し、選挙後に「増税」で辻褄を合わせて逃げきろうとするのが民主党の卑劣にして幼稚な手口です。

 国民は、このような「バラマキ」⇒「集票」⇒「増税」という「衆愚政治の循環」をまたもや許してはなりません。