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2010/12/30 【獄中死回避のためか?衰弱しきった僧侶4人、刑期終了前に釈放】

【獄中死回避のためか?衰弱しきった僧侶4人、刑期終了前に釈放】(2010年12月27日 チベットNOW@ルンタより)

The Voice of Tibetラジオhttp://www.vot.org/#によれば、青海省海南チベット族自治州マンラ(貴南)県にあるルツァン僧院の僧侶4人:ケルサン・ギャツォ(23)、スパ・ギャツォ(26)、ルントック・ギャツォ(24)、スパ・ギャツォ(21)は最近、刑期終了を待たず、釈放された。 

彼らは、2009年2月25日、チベットの正月(ロサ)一日の夜、同じ僧院の僧109人と共にマンラの県庁舎前まで抗議のキャンドル行進を行った。

この早期の釈放は、彼らが獄中で受けた拷問により死に瀕したが故ではないかと思われている。

「情報によれば、彼らは今家族の下に帰されたが、4人とも非常に衰弱している」と現地と連絡を取った亡命中のロプサンはVOTに語った。

109人の僧侶たちは、その夜ラモ・ヤンジン・ポダンからマンラ県庁舎までキャンドルを掲げ無言の抗議行進を行った。その後、109人の僧侶たちは全員近くの学校に連行され、そこで厳しい再教育セッションを受けさせられたという。

その後この4人を除く残りの105人は解放された。4人は後にマンラ中級人民法院により、この抗議デモを先導したとして、それぞれ2年の刑を言い渡された。

この時の彼らのデモは、内外のチベット人たちが、2008年の一斉蜂起により殺された人々と、獄中にいる良心の囚人たちへ敬意を示すために、ロサを祝うことをボイコットするという抗議活動の一環であった。

 拷問により死にそうになった政治犯を外に出すという事はチベットの監獄では常に行われている。

家族の下に返された後、しばらくして死亡したというケースは、これまでにも沢山報告されている。

今年も内地のチベット人たちはロサを祝わないという人が多いらしい。

これを阻止するために、当局はロサを祝う人に報奨金を与えるとまで言っている。

派手に楽しげなロサを演出し、チベット人は何の問題も無く、こんなに楽しくやっていると国内外に宣伝するためにだ。

以上、4人の僧侶は非暴力無抵抗の抗議行進を行ったというだけの罪で投獄され、宗教者に対して瀕死の拷問を受けました。

 チベット亡命政府の発表によれば、4500あったチベットの寺の99%が破壊され、現存する寺は45のみ、15万人いたチベット人僧侶は現在1400人に激減したとのことです。

 チベットなどの植民地はもとより、中国共産党は政権を確立した当初より、国内隅々の寺を壊し、経典を焼却し、僧侶や尼を強制的に還俗させ、1960年代には中国の宗教施設はほとんど残っていませんでした。

 更に「文化大革命」において「破四旧」運動(思想、文化、風俗、習慣の破壊)が進められ、中国大陸の隅々にいたるまで、寺院、道観、仏像、名勝遺跡、字画、骨董などの数千年に渡って守り継がれた尊い宗教文化が破壊され尽くされました。

 仏教のみならず、儒教や道教などの宗教施設も徹底的に破壊され、観光用や海外への「信教の自由」の見せかけのためのデモンストレーション用宗教施設を除き、滅亡しかけています。

 中国の長い歴史においても「儒、佛、道」という、三つの宗教を弾圧した統治は初めてであり、中国共産党政府は狂った「唯物論」「反宗教」の権化であることは隠しようもありません。